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★ テリー・フォクスさんは日本にはあまりなじみがないようですが、母国カナダでは今でも国民的ヒーローとして知らぬ人はないくらい有名だそうです。わずか22才で癌のため亡くなりました。死期を予想しながら彼はカナダ横断8000キロのマラソンに挑戦します。しかも片足で、骨肉腫のため右足を切断していたのです。ただのマラソンではありませんでした。癌に苦しむ人の救済のため募金を呼びかけながらです。3分の2近くを走り終えたとき…

★ 「なぜこのような幼い子供までが…」 病院で見た悲しい光景 Terry_fox_running

 テリー・フォックスさんは1958年カナダ、ウイニペグに生まれます。大学ではバスケットクラブに属するスポーツマンでした。しかし右膝の痛みを精密検査したら骨肉腫であることが判明します。当時は足の切断しかありませんでした。まだ18歳の時でした。失意の中、苦しんでいた彼は病院で幼い子供までが癌に苦しみついには死んでいくのを目のあたりにします。いつ再発するかわからないが「自分はまだ生きている、この子供たちのために自分にできることは何かないだろうか」、彼は考え、途方もないことを思いつきます。カナダ大陸を走って横断する、その間に癌撲滅の研究資金をつのりながら、目標100万カナダドル[E:sign03](現在約1億円)
 1980年4月、テリーさんはカナダ横断8000キロマラソンを東海岸から始めます。Marathon of Hope、「希望のマラソン」と自ら名付けました。ちなみに北海道から沖縄まで直線距離で3000キロですからどれほど遠大な距離であるかがわかります。予定期間7ヶ月、これは毎日ほぼフルマラソンの距離(42、2キロ)を走り抜くという過酷なものでした。走る姿は動画を見ていただけばよくわかります。今はスポーツ用の義足も発達していますが当時の義足は未熟で、実質左足だけで走るようなものです。体を揺すり、左足で地をけり体を運びます。義足は体を支えるだけです。競歩のような感じでスピードも出ません。ランニングで腕の振りは重要ですが彼にその余裕はなく体のバランスをとっているだけです。左足と体にかかる負担は常人の数倍となるでしょう。わたしも60キロまでは走ったことがありますが、義足をつけ毎日40キロを7ヶ月、想像を絶します。
 最初はあまり知られず募金も集まらなかったのですが、マスコミ等の報道により徐々に国民の関心も高まりました。沿道には応援の人が多く出て声援を送りました。車道の車も応援のフォンを鳴らします。彼の体は毎日悲鳴を上げていたと思います。走る彼の苦痛にみちた顔がそれを物語っています。しかし彼は自分を信じて走り続けます。
 順調に進んでいたのですが、スタートから143日目、5373キロを走ったところでドクターストップがかかります。これ以上は無理だということではなく癌が肺に転移したことがわかったのです。完走を誓っていた彼も無念の涙をのんで断念し即入院します。そして入院後1年も経たぬ翌1981年6月、永眠します。わずか22才でした。

★ 700億円以上集まり今も増えている募金 ”Never Give Up On A Dream” 

 彼が走る姿をぜひ見てください。あのぎこちない走りで5373キロ、日本列島を縦断しても大きくあまる距離を走り抜いたのです。彼は中途で癌のため中断するかも知れないとは予期していたかも知れません。そしてそうなれば命も危ういことも…。彼の苦渋の顔、ぎこちない走りを見ていると自然に目頭が熱くなります。彼はただカナダを横断すること、そして真の目標の100万ドルを集めることしか頭になかったでしょう。透明な澄み切った精神があそこまでの奇跡を起こしたのだと思います。
 カナダの国民は沿道で力の限りの拍手と声援を送りました。そしてテリーさんの死後も彼の夢に大きく答えました。彼の精神に感動したカナダ国民は募金に殺到し、最終的には2430万ドルもの募金が集まりました。テリーさんの目標の24倍以上です。それだけではありません。死亡の年、彼を記念する「第一回テリーフォックスラン」チャリティマラソン大会が開催され、350万ドルもの募金が集まりました。その後「テリーフォックスラン」は世界にどんどん広がっていきました。今では世界58カ国で毎年開催され日本でももちろん開催されています。そして全世界で今までに700億円以上の募金が集まり、そのすべてが癌撲滅の研究資金となっています。癌撲滅の道も遅遅としてではありますが進んでいます。テリーさんも現在なら右足切断もなかったと言われています。彼自身はそんなことはどうでもよかったのでしょうが、後に史上最年少でカナダ最高の勲章を授与され、2005年にはカナダ1ドルの記念コインの肖像にまでなっています。形式的には英連邦の一員であるカナダではそれまでカナダ人がコインの肖像になることはありませんでした。
 Foxloonie わたしは死後の世界は一切信じていませんが、一人の人間の精神が死後もこれほどまでに人を動かしたことに深い感動を覚えます。直ちに彼に答えたカナダ国民を讃え、人間を信じる気が生まれます。テリーさんのマラソンは恐らく死期を早めたのでしょう。それを覚悟の上で病院で見た幼い子の死をなくすため走り続けた彼に満身の敬意を表します。また彼は苦渋に満ちた走りを直接見た人はもちろん、リアルタイムに映像などで見た人に大きな感動を与えました。特に小さな子供たちにどれほどの勇気と感動を与えたでしょうか。幼い日に見た人間の崇高な姿をけして忘れることはないでしょう。障害を持った人たちの感動もいうまでもありません。カナダは今は世界でも有数のバリアフリーの進んだ国となっています。これにも彼は大きく貢献しています。

 中途で終わらざるを得なくとも、最後の日まで自分のベストを尽くす、イギリスの歌手ロッド・スチュワートはテリーさんに捧げる”Never Give Up On A Dream”を歌っています。

※ you tubeに彼が走る映像があります。ぜひ見てください。彼は語っています。 「自分の運命を不公平とは思わない。わたしのような人はたくさんいる。その一人だから」 。軽くするためリンクにしていますのでクリックしてください。

                  Terry Fox 

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2009.09.29 / Top↑

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